「マイクを使ってみたいが、どんなマイクがいいかサッパリわからない。」
(↑)これ2年前の私ですが…
どのタイプのマイクを選べばよいか悩んでる人って、わりと多いんじゃないでしょうか?
今回は、知識ゼロの状態からマイクを選ぼうとしているかたのために、いろんなタイプのマイクを実際に使って、サンプル音声を収録してみました。
わりとお手ごろ価格のマイクばかりなので、初めてのマイク選びのかたにはきっと参考になると思います。
- 動画収録の音声を向上させたい。(*web会議には利用しないことが前提である。)
- 静かな収録環境は確保できない。(*収録場所が幹線沿いにあるため。)
実際に収録した音声
そのままパソコンに接続することができないマイクには、YAMAHAの「AG03」を使用しています。
収録した音声は、①m4a→mp3への変換と②音量調整(90dBに統一)のみおこっています。
それぞれのマイク本来の音質のちがいが出やすいように、今回はあえてノイズ除去やエフェクトなどの処理をしていません。
説明や感想は記事の後半にまとめました。

ヘッドウォーンマイク
ダイナミックマイク
コンデンサーマイク
ヘッドセット
ピンマイク
ウェブカメラ内蔵マイク
感想と商品リンク
20年以上前にワタシが 講演に使うマイクを購入するため家電店に行ったときは、SONY製のものが2~3種類置いてあるだけでした。(たまたまかもしれませんが。)
今は、たとえばAmazonショップなどで「マイク」と検索するだけで、価格の安いものから高いものまでたくさんの選択肢があります。

いい時代になりましたね
今回、実際に音声を収録してみましたが、結果からいえば個人的にいずれも及第点でした。
(※ただし ウェブカメラ内蔵マイクを除く。)

どこかの記事で見ましたが、マイクの価格で差がもっとも表れやすいのは「ノイズの処理性能」らしい。
つまり、さほどノイズを気にする必要のないweb会議などに使用するのであれば、千円~2千円くらいのマイクでも十分に音質向上が図れるということ。
ただ、音声を収録ともなれば、やはり「サー」というホワイトノイズは少ないに越したことはありません。(あとからノイズ除去などの処理はできますが、その場合、僅かとはいえ音質の劣化は避けられませんからね。)
では、それぞれのマイクについての個人的な感想を簡単にまとめてみます。
SHURE WH20XLR(ヘッドウォーンマイク)
若干のホワイトノイズ、あとはレンジ感が不足している部分が多少気にはなりますが、良く言えば肉声に忠実で自然な音質です。エアコンくらいの環境音ならまったく拾わないので、快適な空調下で収録をおこなうことも可能。つい最近まではこれをメインで使用していました。(※今回はそのままの音声なのでボヤけた音質ですが、収録や編集時に調整すれば音質はかなり向上します。)
audio-technica AT2040(ダイナミックマイク)
現在、メインで使用しているマイクです。環境音の排除と高音質とを両立させたいなら、この価格帯ではいちばんのおススメです。詳細は以下の記事から。(↓)
SHURE PGA58(ダイナミックマイク)
音質はこれがいちばん私の好みです。静かな録音環境を確保できるならば断然コレ。ただ、カーディオイドタイプ(単一指向性)とはいえ、エアコンなどほんの少しの環境音までわりと拾ってしまうので、その点ある程度覚悟は必要です。ちなみにSHUREの売れ筋は「SM58」ですが、動画のナレーション用途であれば 廉価グレードの この「PGA58」で十分でしょう。(音質に大差はない、という意味で。)
「SHURE」公式の音質比較の動画もあります。
>>【ワイヤードマイク音質比較】女性ボーカル ver.1 – SM58, PGA58
audio-technica AT2020USB+(コンデンサーマイク)
1万円台のコンデンサーマイクのなかでは最高レベルの音質と言っても過言ではないでしょう。環境音は多少拾ってしまうものの、ホワイトノイズに関してはほぼゼロです。お世辞を抜きにして文句のつけどころが見あたらない神マイクです。Amazonのレビューで長年ダントツ高評価だったのも頷けます。
Logicool for Creators Blue Snowball iCE(コンデンサーマイク)
多少ドンシャリ気味に聴こえるも、厚みのあるなかなかの良音です。こちらは最廉価の単一指向性モデルですが、単一指向性/全指向性(無指向性)に切り替えができるモデルもあります(下)。
888M マランツプロ(コンデンサーマイク)
マイクにあまりお金をかけたくないならコレでしょう。フラットな良音ながら、コスパは抜群です。ホワイトノイズが乗ってしまう点でAmazonのレビュー評価では賛否が分かれていますが、2~3千円という価格設定を加味すれば、ノイズは少ないほうだと個人的には思います。
Kmise ケーマイズ(コンデンサーマイク)
ホワイトノイズは多めなので収録向きとはいえませんが、価格帯を考えればこの音質はなかなか優秀だと思います。私が初めて使ったのがこのマイクで、購入した当時はPC内蔵マイクとのあまりの音質の差に衝撃を受けた記憶があります。
Logicool G433(ヘッドセット)
多少人工的な音質(ゲーム実況などでふだんよく耳にする音質)とはいえ、かなりおススメできるヘッドセットです。付属のUSB DACによるノイズ処理が超優秀で、ホワイトノイズはほぼゼロ。
マイク性能とは無関係ですが、付属のソフトを使った7.1chサラウンドも体感してみる価値ありです。
SONY ECM-LV1(ラべリアマイク)
カメラ用として販売されているステレオマイクですが、パソコンに繋いでの収録にも十分にイケます。特に、口に近づけて録音したときのレンジ感は、このサイズのマイクとしては驚きです。ノイズも少なく、文句ナシにおススメできるマイクです。
AGPTEK Z02(ピンマイク)
AG03などのオーディオインターフェースがすでに手元にある前提なら、コスパはこれが一番かもしれません。(タイムセール時には1,000円ちょっとで買えてしまいます。)
Logicool c920(ウェブカメラ)
売れ筋のウェブカメラです。数年前に購入したときは1万円を超えてましたが、現在は価格も落ち着き6~7千円ほどで購入することができます。ただ、画質(FHD)には文句なしとはいえ、内蔵マイクは実用に足る音質とはいえません。使用する際はやはり外部マイクが必須です。
YAMAHA AG03(オーディオインターフェース)
お世辞にもお手頃価格とはいえませんが、やりたいことはたいがい何でもできてしまうので、まあ間違いなしとおススメできる機材です。(下の商品リンクは現行モデルの「AG03MK2」です。)
音質ならやっぱり「PGA58」

環境音対策には「WH20XLR」


















マイクごとの感想は後半です。