今回は、現在メインで使用している古いパソコンのUSB3.0にNVMeのM.2 SSDを接続してみた、というお話です。
どのくらいの速度が出るものかまったく予測はつきませんが、とりあえず接続用のSSDケースを購入し計測してみました。
なぜ外付けにするの?!
ワタシはデータ管理に Dropboxの有料プラン(2TB)を利用しています。
現状 PC本体のSSDは500GBしかありませんから、2TBの容量を目一杯活用するために、いつも下の2つの方法のどちらかで、Dropboxを運用しています。
- スマートシンクを利用する。(※ファイルをPC内のストレージに置かず クラウドからその都度ダウンロードする機能)
- 大容量の外付けHDDにDropboxフォルダを置く。
ただ、残念ながらどちらもデータの素早い読み込み・書き出しには向きません。
特に②の方法は Dropboxフォルダ全体を移動させるだけで 丸一日かかってしまいます
そろそろこの不便な状況を変えようと、PC本体のSSDを2TBに換装を考えているわけですが。
ここで素朴な疑問。。PC本体にSATA接続のSSDとUSB3.0接続のM.2 SSDではどちらのほうが速度が出るのか?
今回はそれを計測し比較してみようと思います。
SSDと外付けケース
まず 使用するSSDは、PCIe3×4の『M.2 SSD(2TB)』です。
NVMeのスタンダードモデル(Gen3)です
PCの端子がUSB3.0なんだから 外付けもSATA-SSDで十分なんじゃね?
今 Amazonなんかでは、2.5インチSATAより なぜかコッチほうが価格が安くなってるんですよね。
まぁ速度テストでは不利になりそうなUSB3.0のほうに NVMeを使えるのはむしろ好都合。
パソコンとの接続には OricoのSSDケースを使用します。
こちらはSATA/NVMe両用のケースで、2.5インチと比べればケースの価格は少々お高めです。
取り付け
まず 付属のサーマルパッド、ヒートシンクを順に SSD本体に貼り付けておく。
ケースのフタをスライドで外し、斜めにしっかりと挿し込んで、ゴムプッシュで固定。
元どおりにフタをはめて、USB-C端子にケーブルを繋いだら準備完了です。
余談ですが、ケースに付属していたケーブルが 通電しない欠陥品だったので、Gen2のケーブルを別途購入する羽目になりました。
輸送中に故障するようなものでもないので、おそらく出荷前の点検不足であろう。
この”Orico”ってメーカーのケースはちょっとおススメはできませんねぇ…
パーティションの作成
ケースを装着したSSDをパソコンのUSB端子に接続します。
ただ今回は SSDとケースを別々に購入しているので、この状態では まだ外付けストレージとして使用することはできません。
”ポータブル○○”という名前でセットで販売されているものなら
そのままUSBに挿すだけでだいたい使えるよ
パソコンに認識させるために、これからパーティションを作成します。(※パーティション=データの入れ物みたいなもの)
画面左下のWindowsアイコンを右クリックし、「ディスクの管理」を選択。
接続した外付けSSDはまだ未割り当ての状態です。
USB接続してあるSSDのところにマウスポインタを合わせて、右クリックで「新しいシンプル ボリューム」を選択します。
ディスクの選択を要求されるので、MBR(マスターブートレコード)を選びます。(任意)
汎用性を重視するならば、かなり古いWindowsでも使えるMBRのほうがおススメです。
(※ただしMBRは 容量2TBまで。)
ディスクが2TB以上のときは 新しい規格のGPTを選択すればイイよん
フォーマットが「NTFS」になっていることを確認し、あとはすべて次へを押して進めていくだけです。
パソコンに 新たなストレージとして認識されました。
速度を比較する
速度の計測に利用するのは『CrystalDiskMark 8.0.4』です。
そして接続する端子はUSB3.0。
”USB3.0で接続する”というのが今回の比較の肝です
さてさて、その結果は…
まずパソコン本体に内蔵のSSDから。
ごく一般的な2.5インチSATAです。
スコアをみるかぎり これは順当な結果ではないでしょうか。
比較要員として、外付けHDDもいちおう計測してみました。
SSDのだいたい3分の1くらいの速度ですね。
最後はUSB3.0接続のM.2 SSD(NVMe)です。
USB3.0の理論値5Gbpsにどこまで迫れるか期待してましたが…。
うぅ~ん、やはりこんなもんなんですね。
実効速度を少しでも上げようと、デバイスマネージャーから設定を弄ってみるも 効果なし。(↓)
「高パフォーマンス」にしてみたが…
ほとんど変化なし。
「キャッシュを有効」にしてみても…
やっぱりダメ。
せめてSATAの内蔵SSDの速度は上回ってほしかったところですが、3.0接続なので まぁこれで良しとします。
結果はある程度予想していたとはいえ、USB3.0の端子しかないパソコンであれば、外付けにあえてNVMe M.2をチョイスする意味はないってことですね。
…とはいえ、USBメモリを使い慣れている人にとっては、これでも十分 爆速に感じると思う。
1GBくらいのデータ書き込みとか ホント一瞬ですよ
とにかく外付けSSDのケーブルが PC本体にいつもぶら下がってるのはやはり邪魔です。
近いうちにSATAの内蔵SSDを2TBのものに換装するとしましょう。
その後…
結果が出てしまったので、翌日 内蔵SSDを換装しました。(↓)
お・し・ま・い