パームレスト(palm rest)とは、タイピングの際にキーボードの手前に設置し、手のひら(palm)を乗せるための板やパッドのことです。
薄型のパンタグラフ式キーボードにはさほど必要ないものですが、キーストロークの深いキーボードを使用の際には、手(手首)の負担を軽減してくれます。
実際、私は最近メカニカルキーボードを使用するようになってから、手首に疲れを感じるような日もしばしば。
そこでネットで探してみると、木製のパームレストの価格相場はおよそ3,000円前後。
高すぎる・・・。
そもそも、手を置くだけのものなので、そんなに高価なものは必要ありません。
材料を買ってきて自作してみることにします。
準備
日曜大工などほとんどやらないので、1回で成功するイメージがどうしても湧かず。
失敗してしまったときのことを考えて、材料費は極力おさえることにしました。
使用する木材はダイソーの『MDF材』。
寸法は300㎜×200㎜、厚さ6㎜。


研磨にはサンドペーパー。80番と400番の2種類です。

表面の塗装にはクリアラッカー、念のためにうすめ液も準備しました。

材料費
- MDF材【100円】(*1枚分で50円)
- クリアラッカー【500円】(*1枚塗装で約100円)
- 刷毛(はけ)【120円】
- サンドペーパー【30円×2枚】(*1枚研磨で約2~3円)
- うすめ液【未使用】
パームレストの製作にかかった費用は、1枚あたり約300円でした。
製作
それでは製作に取りかかります。
半分に切断して、300㎜×100㎜にします。

ロープロファイルのキーボードなので、厚みは6㎜で十分だと思いますが、もし高さが足りない場合には2枚重ねることも想定しておきます。
切断には自宅にあったのこぎりを使います。

これ、小さいですがよく切れるのでずっと重宝してます。
わりと簡単に切断することができました。


まず80番のペーパーで研磨。

次に400番のペーパー。

ラッカー塗装で仕上げることを考えれば、このくらいで十分でしょう。
塗装に取りかかります。
刷毛を使って、全体に塗り広げます。

1回塗りでこんな感じ。
あくまで手垢(汚れ)防止のための塗装なので、重ね塗りはしませんでした。
このまま半日ほど乾燥させて作業は終了…。

手を乗せたときの感触はなかなかイイ感じです。
横幅が足りていませんが、私はテンキーの下でマウス操作をおこなう場合があるので、このサイズのほうが都合がよいこともわかりました。
切断と研磨だけなら、作業時間は15分ほどしかかかりません。
塗装仕上げの工程をカットすれば1枚たったの50円ですから、塗装をせずペーパーのみで仕上げて、手垢などで汚れた際にはまた作り直す、という考えでもいいかもしれません。
おわりに
結果として、思ったより満足のできる仕上がりだったので、とりあえず高価なパームレストを購入せずに済ますことができました。
(もしかしたら、高級材のパームレストは使用感がまったくちがうのかもしれませんが…。)
MDF材は切断や研磨が容易で、重量(密度)もそこそこあるので、気軽に作成するならおススメの材料です。
後日、ゴムのすべり止めを取り付けました。(↓)