『ゆっくりムービーメーカー4』(YMM4)は、「ゆっくり動画」を作成するための動画編集ソフトです。
こちらはゆっくり動画でお馴染みのキャラクター「霊夢」。

「YMM4」や「nicotalk」で使用可能な霊夢のようなキャラは無料で公開されていて、配布所で自分の好きな素材(立ち絵)を入手することができます。(↓)

ただし利用する場合には
規約をしっかり確認しておく必要があるよ
おおまかには各キャラクターのイメージを損ねなことが利用条件となっているようです。

動画で出てくるキャラのタイプは
実は2種類あるんだよ
動画サイトでよく見かけるのはこのタイプです。
口がパクパク動いたりまばたきをしたり、キャラクターの表情が常に動くよう設定できます。
「シンプル立ち絵」とよばれる初心者向けのタイプです。
各セリフごとに表情の異なる絵を設定し、セリフ1文のあいだに表情は動きません。
ちなみにワタシは YMM4で自作のキャラを、タイプ②の「シンプル立ち絵」として設定しています。
(既存のキャラクターを使用せずに、自分で描いたものを使用しています。)

今回は自作キャラを顔のパーツを分けて
タイプ①の動く立ち絵のほうを設定してみるよ
顔のパーツを作る
とりあえず出来上がったものを見てもらいましょう。
上の動画のように、セリフに合わせて口と目を動かすのが 今回のミッションというわけです。
まず公式のキャラをダウンロードし 確認してみると、顔のパーツのイラストがフォルダ分けされているのが分かります。


きっと同じように顔のパーツを作って
フォルダに分ければイイのよね?!
一枚絵として使うために描いた、自作イラストの表情のパターンはこんな感じ。

これを表情ごとの顔のパーツに分けていきます。
なんだか大変そうな気もしますが、ワタシの場合は上の16種類の表情をもともと1つのプロジェクトから出力しているので、顔のパーツはそのときすでに レイヤーとして分けてあるというわけです。

顔のパーツのレイヤーをそのまま出力するだけでイイってことね
(※初めから作る場合には、絵を描く作業がもちろん必要です。)

ですからそれを画像ファイルとしてバラバラに出力するだけ。

同じ輪郭がもとになってるんだったら
わざわざ位置合わせをする必要もなさそうね

ちなみに イラストの作成には
『FireAlpaca(ファイアアルパカ)』を使ってるよ

FireAlpaca(ファイアアルパカ)は、協賛するスポンサーからの広告費によって運営されているフリーのペイントツールです。 *ソフト起動時だけ広告が表示されます。
①口と目のパーツを追加する
動く部分の口と目は、もともとは一枚絵で使うために描いたものですから、それぞれ「開く」と「閉じる」の2個ずつのパーツしかありません。
そもそも2個あれば動いているように見せること自体は可能なのですが、そこは少しでも滑らかに動かしたいので「半開き」のレイヤーを作って追加し、パーツを3個ずつにしておきます。


動く部分はパーツが多いほど
動きが滑らかになるんだよ
②個別パーツを統合する
YMM4でキャラを設定するのに、まとめられるパーツは 統合してなるべく数を減らしおいたほうが楽でしょう。
たとえば、頭・顔・胴体などの常に同時に表示させるパーツは、1つに統合しておきます。

輪郭とベタに分けてあるレイヤーなんかも
1つに統合しておいたほうがイイね
統合したい2つのパーツのうち、上のほうのレイヤーを選択し、「下に統合」のボタンを押します。

③画像ファイルとして出力する
レイヤーを、個別の画像ファイルとして まとめて出力します。(PNG形式/透過)

背景はもちろん透明じゃないと
ダメなんだよ
まず、バラバラに出力されるパーツをひとつにまとめる必要があるので、パソコン上の任意の場所に空のフォルダをあらかじめ準備しておきます。

すべてのレイヤーを選択した状態にする。

「レイヤーを連番出力」をクリック。

先ほど作っておいたフォルダを選択し、「フォルダの選択」をクリック。

「Yes」を押します。

こんな感じで、フォルダのなかに顔のパーツが保存されます。

④画像をリサイズする(任意)
画像のサイズとアスペクト比を、既成のキャラと同じにする必要は特にないとは思われますが、今回はいちおう合わせておきます。

要するに気分の問題ね
一般的な「動く立ち絵」で使われる画像サイズは400×320ピクセルです。


今回のもとの画像は1000×1000ピクセルで描いてあるから
これをリサイズしていくよ
「ペイント 3D」で画像を開きます。

「キャンバス」をクリックし、「透明なキャンバス」が「オン」になっていることを確認しておきます。

まずは高さの320ピクセルのほうに合わせます。
先に「縦横比を固定する」「キャンバスでの画像のサイズ変更」にチェックを付け、高さか幅のどちらかに320ピクセルと入力します。(片方に入力すれば、もう片方は自動で変わる。)

「縦横比を固定する」「キャンバスでの画像のサイズ変更」のチェックを外し、右中の点を Ctrl キーを押したまま、幅が「400」になるまで右にドラッグします。


Ctrl キーを使えば
左右を均等に広げることができるよ
あとは保存して、画像のリサイズは完了です。

ゆっくりムービーメーカーに登録する
東方などの既存のキャラは、パーツの種類ごとにフォルダ分けされています。
失敗 そこで、同じように適当にフォルダに分けて設定をやってみたところ、いくつかのパーツは認識されませんでした。

つまり フォルダ名はテキトーに決めちゃダメってことね
設定画面を見ると、このソフト(YMM4)には どうやら既定のグループ分けがあるようです。

ここから(たぶん)正しいやり方でやっていきます。
上の項目にある名称だけをフォルダ名に使って、パーツを各フォルダに振り分けておきます。


ここからの作業は「ゆっくりムービーメーカー4」(YMM4)の設定ね
YMM4を起動したら、「ファイル」から「キャラクターの編集」をクリック。

キャラクター設定のダイアログが表示されたら、いちばん下にある「新規作成」をクリック。

いちばん上の「名前」の欄に、任意のキャラクター名を入力しておきます。

ずっと下にいって、「立ち絵」の種類のところで「動く立ち絵」を選択します。

次に「素材の場所」のフォルダのアイコンをクリック。

先ほど顔のパーツを作って格納しておいたフォルダを選択します。

フォルダアイコンのすぐ右にある鉛筆のアイコンをクリック。

下のダイアログが表示されたら、ここからは動く部分(目と口)の設定をしていきます。


今回は、口と目、
使用するパーツはそれぞれ3枚ずつだよ!


ファイル名のつけ方
まず、東方などの既存のキャラの場合ですが、動きを出すために口と目、それぞれ6枚の絵を使います。
口も目も、それぞれ閉じている方から順に既定の番号を付けていきます。(←これポイント)
「00.0」≫「00.1」≫「00.2」≫「00.3」≫「00.4」≫「00」

最後の1枚だけは必ず「00」にするのがポイント
ただ 今回は口と目、それぞれ3枚ずつしか使いませんから、番号のつけ方は…
「00.0」≫「00.1」≫「00」にすればよいはずです。
使用するパーツをプレビューを見ながら選び、パーツ名を書き換えていきます。


フォルダ内にあるファイル名も
自動的に上書きされるよ
口と目 それぞれグループ化したものは、あとの編集のときに「00」で呼び出すことができます。
編集画面にキャラを呼び出す
編集画面にもどってキャラを選択したら「立ち絵アイテム」のアイコンをクリック。

右側の「立ち絵」で、使用するパーツを選択していきます。(*「キャラクター設定」のなかで選択も可。)

口と目だけは必ず「00」を選択してね

あとは画面上のキャラの位置や音声などを設定すれば、準備完了です。

残りの設定方法は一般キャラと同じだから省略するね
キャラを動かすための設定はわりとクセ強めですが(主観)、残りの設定は直感でもイケるくらい簡単です。
では最後に、自作したキャラクターを実際に動かしてみます。(↓)
※動画内の音声(AquesTalk1)は商用での使用ライセンス取得済みです。
どうですか?
設定が簡単なわりにちゃんと動いてません?
今回の記事は「自作キャラをYMM4で動かす方法」でした。(おしまい)
【追記】あとになって気づきましたが、この状態で(チェックを外した状態で)幅に「400」と入力すれば、「Ctrl+ドラッグ」を使わなくても均等に広がります。