後半にサンプル音声を収録してあります。
収録用のマイクやその他機材をこれまでいろいろ試してきましたが。(↓)
ワタシの使用環境を考え、AT2040(マイク)とAG03(ミキサー)の組み合わせで最適な設定を探してみました。
どんな音を作りたいか、簡単まとめると以下の2つ。
上に若干矛盾してるかもですが、ざっくりいえば、音にある程度丸みをもたせつつ(アタック音は抑える)、少し中細のドンシャリ寄りが理想。
ミキサー側は「AG Controller」、収録に使うOBS Studioでは「フィルタ」機能を使い、結果として求める音(声)に近い設定が見つかったので、ここに記しておきます。
AG Controller【音質の調整①】
AG Controller・OBS Studioともに設定するのは「イコライザー」です。
まずはAG03本体のスライダーのボリュームはMAX、ゲインは9に設定しておきます。
>>ピークランプが点かないギリギリの音量です。(マイクと口の距離が遠ければゲイン10でいいかも。)
あとはCOMP/EQをONにし、AG Controllerを開く。
(※”とにかくクリアな音質だけが欲しい”ということであれば、むしろCOMP/EQは使わないのがベターです。)
プリセットから選ぶ予定なので、AG Controllerは「simple」のほうのUIを使います。
>>周波数など細かく調整して自分好みにすることも可能ですが、正直そこまでやろうとしたら時間がいくらあっても足りないので。(やったことがある人ならわかると思う。)
全部を試してみて、そのなかでいちばんよさげだったのは「Voice Low(Sing)」。
ここはあくまで音質のベースなので、ハイパスフィルターはONにしておきます。
ムダな低音(雑音)をここでできるだけカットしておき、低音域はOBSのほうで持ち上げる作戦です。
3バンドイコライザー【音質の調整②】
OBSを起動し、まずメインの管理画面のマイク音量はMAXにしておく。
もし入力の音量が足りない場合は、マイクの「フィルタ」でゲインを足すことも可能です。
あとは”音声フィルタ”に「3バンドイコライザー」を追加。(数値は以下の画像)
音声フィルタ【ノイズ除去など】
先ほど開いた”音声フィルタ”のなかで、ノイズ除去や音量の調整をおこないます。
「ノイズ抑制」の項目を追加し、「RNNoise」を選択。
次に「コンプレッサー」を追加し、声の音量の自動調整を設定します。
自然な声の音質を優先すれば、このくらいがおそらく妥当。
(アタックタイムはあとで調整し直しました。>>後述)
設定項目の並び順は、①ノイズ抑制、②3バンドイコライザー、③コンプレッサー、です。
この順序が違うと音質がまったく変わってしまうので注意。(※項目の並び順は下の矢印で変えられます。)
通常ならこんな感じでノイズ抑制のうしろに「ノイズゲート」を設定するのがわりと一般的。
AT2040とAG03で実際にやってみたら、閉鎖しきい値「-46dB」、開放しきい値「-40dB」くらいがちょうどよいレベルでした。(※開放-閉鎖=6dBくらいで設定するとよい。)
ただ、今回ノイズゲートをあえて設定しなかったのは、音(声)の始まりと終わりがどうやっても不自然になってしまうからです。
録音環境にもよりますが、「ノイズ抑制」だけでも環境音が排除できそうであれば、ノイズゲートは無理に使う必要もないでしょう。(主観です。)
収録した音声
最後に、音声を収録してみました。
戸外からの車の音がうるさいなかでこの音質ですから、まぁ上出来だと思う。
どこをどう設定すればよいかまったく分からないというかたは、これをベースにして自分好みに数値を書き換えていただくとよいでしょう。
おわり