パソコンから取り外したHDDやSSDなどのストレージは、WindowsなどのOSのシステムデータが残っているので、そのままの状態では、外付けストレージ化するなど別の用途に再利用することはできません。
かといって ストレージに含まれるOSのシステムファイルは、通常の方法でフォーマット(初期化)することもできません。
この記事では、システムファイルを含むHDDやSSDをフォーマットし、ストレージとして利用できるようにするまでの方法をご紹介します。
ソフトをインストールする
今回はディスクパーティションソフト「MiniTool Partition Wizard」の無料版を使用します。
まず、下記のサイトからソフトをダウンロード。(※インストールの手順は省略します。)
パーティションを削除する
ソフトを起動したら、フォーマットをおこないたいディスクを選択して右クリック。
「すべてのパーティションを削除」をクリックします。
警告のメッセージに対して「はい」をクリックします。
これでディスクは「未割り当て」となりますが、実際にはまだパーティションは削除されていません。(※削除の処理の準備状態になるだけ。)
作業内容を確認し、「適用」をクリックします。
「適用」させるための確認のメッセージが出るので「はい」をクリックします。
パーティションの削除が完了します。
「はい」→「適用」と、操作が2段階になっているのは、人為的なミスを未然に防ぐためだと思われます。(他社のパーティションソフトでも このしくみになってるものが多い。)
なお、複数の操作を最後にまとめて「適用」させることも可能です。
※これでパーティションの削除は完了しましたが、ストレージとして利用するにはパーティションを新たに作成する必要があります。 >>記事後半で
データを完全に削除したい場合は?
ここで少し余談になりますが、パーティションの削除に関しては、実は完全に消去されたわけではなく、このソフトや他の復元ソフトなどを使ってデータを復元することは可能です。
ディスクを他人に譲渡したり廃棄したりする場合は、二度と復元させない状態にする必要があるので、「すべてのパーティションを削除」ではなく「ディスクの抹消」のほうを選択します。(※今回の目的は再利用なので「抹消」はおこないません。)
「抹消」は、既存のデータに複数回の上書きを繰り返すことで、完全に復元不可の状態にします。これを使えばデータの漏洩を防ぐことはできますが、完了するまでにかなり時間がかかりますし、ディスクも余分に消耗してしまいます。(※データ量によっては、この「抹消」には半日や丸一日かかる。)
復元不可の「抹消」は、他人へ譲渡または廃棄の場合にのみおこなうとよいでしょう。
パーティションを新規作成する
ストレージとしてこのあと利用できるように、パーティションを新たに作成します。
ちなみに ここからの操作は、Windowsの標準機能でやることも可能です。
>>別記事 新しいドライブをストレージとして認識させる【パーティション作成】
先ほどパーティションを削除したディスクにマウスポインタを置いて右クリック。
「新規作成」をクリックします。
パーティション新規作成のダイアログが表示されたら、各種項目を確認して「OK」をクリックします。
パーティションタイプは、通常は「プライマリ」を選択します。(※「論理」ドライブを選択するのは 特殊な操作をおこなう場合のみ。)
(※パーティションの作成はまだ完了していません。)
作業内容を確認し、「適用」をクリックします。
確認のメッセージが出たら「はい」をクリックします。
パーティションの新規作成が完了します。
パーティションの作成が完了した時点で、ディスクがストレージとしてパソコンに認識されます。(ソフトを閉じても構いません。)
エクスプローラーを開くと、ストレージとして認識されたことが確認できます。
以上、「MiniTool Partition Wizard」を使ってHDDやSSDを新規ストレージとして利用する方法についてでした。(おわり)