今回は業務スケジュール(勤務のメモ表)を、曜日が自動で入力されるように設定しながら、Excelで作成します。
これまでワタシが使ってきたのはこんな感じ。
日報形式にしてあり これはこれで見やすいのですが、あとから欲しい情報を探すときにけっこうタイヘンなんですよね。
日付と曜日を手入力しなければならないのもちょっと面倒。
そんなわけで、曜日を自動で挿入する設定で、新たにスケジュールを作成していこうと思います。
- 日付に曜日が自動で挿入されるようにする。
- 土曜日・日曜日の色が自動で変わるようにする。
- 便利なショートカットキーを覚える。
ショートカットキーを使えば スケジュールをより便利に扱うことができます
(※記事の途中にもいくつか記載していますが 最後にまとめて紹介します)
日付のセルに曜日を挿入する
まず、任意のセルに 任意の日付を挿入します。
ここは「2023/9/25」「9/25」「9月25日」など、はじめどのような表示状態になっているかは気にする必要ありません。(※これから設定していきます。)
入力したセルの右下をドラッグし…
とりあえず数日分を作っておきます。
「オートフィル」という機能だよ
設定の反映を可視化するため 数日分作りましたが
日にちを追加するのは最後でもOKです
日付が入力してある複数のセルを選択した状態で、「ホーム」タブにある数値の右下の矢印をクリック。
「セルの書式設定」のダイアログが開くと、表示形式が「日付」になっているはずなので(なっていなければ選択する)、まずはこのなかから 気に入った形式を選択しておきます。
次に「ユーザー定義」をクリックし、「種類」の数式の末尾に『(aaa)』を追加します。
あとは「OK」をクリックすると、曜日が追加された表示になります。
aaaの数式の意味
「aaa」は曜日を表す式ですが、たとえば「aaaa」とaを4つ入力して「○曜日」と表示させることもできます。
数式の入力に関しては 以下のような規則があります。
「2023年9月7日(木)」の例です。
【西暦】
「yy」→「23」
「yyyy」→「2023」
【和暦】
「g」→「R」
「gg」→「令」
「ggg」→「令和」
「e」→「5」
「ee」→「05」
【月】
「m」→「9」
「mm」→「09」
「mmm」→「Sep」
「mmmm」→「September」
【日付】
「d」→「7」
「dd」→「07」
【曜日】
「aaa」→「木」
「aaaa」→「木曜日」
など
日付の隣のセルに西暦や曜日を表示させる
『TEXT関数』を使って、西暦・日付・曜日を別々のセルに表示させることもできます。
図の「B2」セルを参照し、右隣の「C2」に「=TEXT(B2,”aaa”)」と入力。
Enterを押すと曜日が表示されます。
次に、先ほどと同じ「B2」のセルを参照し、今度は左隣の「A2」に「=TEXT(B2,”yyyy”)」と入力。
Enterを押すと西暦が表示されます。
ちなみに列の幅を調整するには、列タイトルをドラッグで選択したあと、BとCの境目(AとBでもよい)をダブルクリックすると…
幅のいちばん大きい数値(文字列)を含んだセルに合わせて、列幅が自動で調整されます。
あとは3つのセルを選択してオートフィル。
西暦・日付・曜日を分けた日程の表示が完成します。
土・日の日付を色分けする
①年・日・曜が1つにまとめてある場合
日付が入力してある複数のセルを選択した状態で、「ホーム」タブの「条件付き書式」から「新しいルール」をクリックします。
まずは日曜日から設定します。
「数式を使用して、書式設定をするセルを決定」を選択し、「次の数式を満たす場合に値を書式設定」の欄に『=WEEKDAY(A2)=1』と入力したあと、右下の「書式」をクリックします。
WEEKDAYの値の「A2」は選択したいちばん上のセルのことで
「1」は”日曜日”を表しています
「セルの書式設定」のダイアログが開くので、日曜日には赤を基調としたカラーを設定します。
「フォント」タブのなかでフォント色、「塗りつぶし」タブのなかで塗りつぶしの色を設定し、「OK」をクリックします。
もとのダイアログに戻ったら、「OK」をクリックします。
これで日曜日の設定は完了です。
次に土曜日の設定です。
日曜日のときと途中までは同様で、セルを選択した状態で「条件付き書式」>「新しいルール」から「数式を使用して、書式設定をするセルを決定」をクリックします。
「次の数式を満たす場合に値を書式設定」の欄に、今度は『=WEEKDAY(A2)=7』と入力し、「書式」をクリックします。
WEEKDAYの末尾は「1」で日曜日、 「7」で土曜日です
曜日の値は、日曜(1)、月曜(2)、火曜(3)、水曜(4)、木曜(5)、金曜(6)、土曜(7)と決まってます。
土曜日は分かりやすく青を基調として設定します。(選択する色は任意)
先ほどと同様に、ここから「OK」→「OK」で土曜日の設定は完了です。
これで土曜日と日曜日にだけ色が付きます。
以降は、セルをドラッグするだけで、自動的に色が付きます。
②年・日・曜が別々に分かれている場合
日付の設定を適用させたい範囲のセルを選択し、「ホーム」タブの「条件付き書式」から「新しいルール」をクリックします。
先ほどと同様に日曜日から設定します。
「数式を使用して、書式設定をするセルを決定」を選択し、「次の数式を満たす場合に値を書式設定」の欄に『=WEEKDAY($B2)=1』と入力したあと、右下の「書式」をクリックします。
日曜の塗りつぶしの色を選択しOKをクリック。
先ほどのダイアログにもどったら「OK」を押して設定完了。
選択した範囲の日曜の行だけ、背景の色が変わります。
土曜日も手順は同じですが、「次の数式を満たす場合に値を書式設定」の欄には『=WEEKDAY($B2)=7』と入力し、書式は青っぽい色にしています。
設定が終わったらオートフィルで日にちを増やしていきます。
ここまでの①・②を組み合わせて、下画像のようにすることも可能です。
組み合わせるには、先ほどの「条件付き書式」から「ルールの管理」を開いて…
「条件付き書式ルールの管理」のダイアログ内で複数の設定をします。
より上位(上方)に表示されているルールが優先されるので、任意のルールを選択し、右上の矢印で表示順を入れ替えて調整します。
上画像の複数のルールは
上の2つと下の2つでは セルの選択範囲が同じでないことに注意
覚えておきたいショートカットキー
見出しは固定する
ショートカットキーとは関係ありませんが、スケジュールにタイトル行(項目名)を設定する場合があります。
「表示」タブの「ウィンドウ枠の固定」から、「先頭行の固定」をクリックすると、最上部の行を常に表示させておくことができます。
ショートカットを覚えて作業効率アップ
絶対に覚えておきたい Excelの便利なショートカットキーを厳選しました。
行(列)を選択+Ctrl++ | 上に行(列)を挿入する |
行(列)を選択+Ctrl+ー | 行(列)を削除する |
Ctrl+D | 上のセルをコピペ |
Ctrl+R | 左のセルをコピペ |
Alt+Enter | セル内で改行 |
Shift+Enter | 逆方向にセル移動 |
Ctrl+Shift+Enter | セルの位置を維持したまま変換を確定 |
Ctrl+PgUp | シートのタブを左に移動 |
Ctrl+PgDn | シートのタブを右に移動 |
Ctrl+; | 日付を挿入 |
Ctrl+: | 時刻を挿入 |
こちらはExcelと他のアプリでも使用できる、一般的なショートカットキーです。
Ctrl+Z | 直前の操作に1つもどす |
Ctrl+A | すべてのセルを選択 |
Ctrl+S | 上書き保存 |
Ctrl+B | 太字 |
Ctrl+I | 斜体 |
Ctrl+C | コピー |
Ctrl+V | 貼り付け |
Alt+F4 | ウインドウ(アプリ)を閉じる |
Ctrl+P | プレビュー/印刷 |
以上、『曜日が自動挿入されるスケジュールの作成方法』でした。(おわり)